Q:活動内容を教えてください。

体操競技部は男女ともに全日本インカレ団体出場を目標に練習しています。
チーム編成は監督1名、外部コーチ1名、部員21名(女子11名、男子10名)、学生トレーナー3名です。 選手はほぼ全員が体操経験者です。
年末には1年間お世話になった第2体育館の用具・器材等を一斉に取り除き、床拭き等の大掃除を行います。
【競技実績】
男子:個人・団体ともに東海インカレ・西日本インカレ出場(2部) 女子:全日本インカレに団体で出場し、種目別跳馬、段違い平行棒、床で各種目1名が決勝に出場。

【年間スケジュール】
   4月 東海北信越学生体操選手権大会(東海インカレ)
   5月 西日本学生体操選手権大会(西日本インカレ)
   7月 愛知県体操競技選手権大会(国体予選)
   8月 全日本学生体操競技選手権大会(全日本インカレ)
   10月 東海北信越学生新人体操選手権大会
   12月 補強大会・大掃除
   1月 合宿

 活動場所:第2体育館
 活動日時:平日16:00~20:00(木曜:17:30~18:30)
      土曜 9:00~13:00、日曜オフ
 部  費:1,000円/月

Q:得意な種目は何ですか?
(佐藤)
力技を得意とするので「吊り輪」と「あん馬」です。
(土本)
自分の踊りたい音楽が流れ、試合会場で一番目立つ種目である「床運動」です。

Q:体操を通じてどんなことを伝えたいですか?

(佐藤)
“継続は力なり”です。体操競技では一つひとつの技が完成するまでにたくさんの時間を要します。 体操競技は骨折や捻挫などの怪我をしやすいスポーツなので、練習の計画を立て、焦らず順番に段階を踏んで少しずつ上達していきます。 新しい技ができた瞬間はこの上もないくらいの達成感に満たされます。
(土本)
好きなことや打ち込めるものに“全力で取り組む大切さ”を伝えたいです。 私は、高校ラストの試合から一時期体操から離れていましたが、大学でまた競技に復帰しました。 その理由は体操が好きだからです。 好きなことだから、辛いことも乗り越えられるし、続けることができる。 そして何より自分の自信になります。 好きなことや打ち込めるものがあってそれに全力で取り組んでいる人ってかっこいいなと私は思います。


Q:パフォーマンス向上に向けて、役に立っている授業はありますか?

(佐藤)
「スポーツと食事」の授業ではアスリートにとって適切な栄養摂取について学び、体操に必要な体づくりのためにどのように食事を摂れば良いかを学ぶことができます。 「スポーツ心理学」では試合時の心の状態について学び、試合前に緊張をしている際の心理状態を知り、どのように対処をすれば良いかなどを学んだりしました。 また「トレーニング科学」では、オーバートレーニングについて学び、原因不明の記録低下、集中力の欠如、不眠症などの障害が起こる危険性を知り休養の大切さも学びました。
(土本)
生化学や栄養学では栄養素の働きや仕組みを学ぶことができるので、どのような食事をすると体内で栄養素はどんな働きをするかを知ることができました。 この知識をうまく使うことができれば、日頃の食生活を見直し、大会スケジュールに合わせて、自分はどのような食事を摂取すべきかを考えながらセルフコントロールを行うことができます。
















Q:大学に入学して何か変わりましたか?

(佐藤)
現状の演技となりたい姿の演技とのギャップを把握した上で、“今自分の取り組むべきことは何か”“必要な事は何か”を考え、イメージトレーニングを取り入れたりするなど、自ら考え行動するようになりました。 体育館に備え付けのテレビや持ち運び可能なiPadは、常に競技を録画し、10~15秒遅れで再生されます。 それらを練習に取り入れ、自分の身体がどのように動いているかを客観的に分析して、次の練習に活かしています。
(土本)
本番を想定して演技を最初から最後まで通しで何回も練習し、その中で出るミスを克服するように自分自身で練習メニューを考えるようになりました。 また、自分の演技をビデオに撮影し、客観的にどのような動きをしているか細かく監督とチェックしています。 ホワイトボードや人形を使って、修正ポイントを教えてもらい、なりたい姿のイメージを監督と共有し確認しながら練習に励んでいます。


Q:体操競技の特徴でもある怪我はしましたか?

(佐藤)
大きな怪我はありませんが、怪我の予防に気をつけています。 ウォーミングアップの時にチューブやストレッチなどを多めに行い、体をきちんと温めてから練習したり、普段の生活でもエレベーターやエスカレーターを使わず、歩くようにしたりしています。 また、大学には医師が常駐し、練習中には学生トレーナーがチームに付きっきりでテーピングやマッサージなどをしてくれます。 栄養面では試合や合宿の時に、SNST(スポーツ栄養サポートチーム)のスタッフがチームに帯同し、栄養バランスを考慮しながら食事提供などを行ってくれます。 至学館大学にはアスリートを全面的にサポートする環境があると思います。
(土本)
大学2年生の9月にアキレス腱断裂という怪我をしました。 私はすぐに手術をし、普通に歩くというリハビリから始めましたが、いつ競技復帰できるのか見通しが立たず不安の毎日でした。 リハビリ期間中、周りのみんながどんどん上手くなっていくのに対して、私は練習すらできず地道なリハビリが続きました。 “早く復帰したい”という気持ちだけが先行し、何度も挫折しかけました。 しかし、たくさんの人の支えがあることや自分の目標をもう一度再確認し、辛いリハビリも乗り越えることができました。


Q:将来の夢や目標は何ですか?

(佐藤)
将来の夢は保健体育教諭になることです。部活動での目標は全日本インカレに出場することです。 高校時代の先生のように、生徒一人ひとりと正面からしっかりと向き合い、真剣に考えられるような先生になりたいと思っています。 また、人として当たり前のことは当たり前に行動できるような人になりたいです。
(土本)
将来の夢は栄養教諭になることです。こどもの頃から食に関する正しい知識を身につけることが大切です。 こどもたちに食の大切さを伝え、食に興味を持ってもらえるようになりたいです。 そのためには栄養教諭1種免許状と管理栄養士の免許取得を目標としています。 また部活動では、大学生活においてラストシーズンなので、全日本インカレに団体メンバーとして出場することを目標としています。


受験生にメッセージをお願いします

(佐藤)
受験勉強は決して楽ではないと思いますが、乗り超えればきっと楽しいキャンパスライフが待っていると思うので、最後まで諦めずに頑張ってください。
(土本)
続けてきた部活動は大学でも可能な限り、ぜひ継続してほしいと思います。 続けることで新たな自分を発見し、自信を持てるようになり、就職活動でも役立ちます。 勉強や部活動のことで悩んでいても、親身になって考えてくれる友達や先生が至学館大学にはたくさんいます。 大学生活はなりたい自分、新しい自分、目標などを見つけることができると思うので、充実した学生生活を過ごしてほしいです。


村山 大輔 先生(むらやま だいすけ)
至学館大学短期大学部 体育学科 准教授
国際体操連盟(FIG)公認 男子体操競技国際審判員









Q:普段の取り組み方はどうですか?

2人とも非常によく練習をしています。 自らトレーニングメニューの計画を立て、それを確実にこなしていきます。 技や演技がうまくいかないときは映像で確認し何回もやり直ししながら技術を磨いております。


Q:入部した時と比べ、どのように成長していますか?

第1に技術面は格段に上がっています。技の難度も高校生から比べると難しい技に挑戦し、試合でも成功しています。 第2に体操競技部を引っ張っていくという責任感が著しく強くなりました。 他の選手の模範となるような選手に成長しました。


Q:今後、二人に求めるものは何ですか?

体操競技部が様々な面で更なる向上ができるように技術力、精神力、組織力をはじめとした総合的な「人間力」を高めていってほしいです。 体操競技は他人から評価されるスポーツです。 つまり、自分がどれだけ頑張ったのかという自己評価よりその結果、他人にどう評価されるのかを見通せるようになってほしいと考えております。


活躍する卒業生

上拾石 愛里 さん(かみじゅうこく あいり)
健康科学部 栄養科学科 2015年度 卒業
愛知県 三好高校 出身
株式会社サンスポーツクラブ サンスポーツクラブ竜城体操 勤務

現在、私はサンスポーツクラブ竜城体操で3歳から高校3年生までを対象とした体操指導を行っております。 指導内容として、跳び箱・マット・鉄棒・トランポリン・平均台・跳馬・段違い平行棒・床運動の技術指導をしたり、振り付け・曲作りもしたりしています。 また、他にも至学館大学で外部コーチをしたり、ジュニアクラブ(バレエ教室)、他体操クラブ、他大学で栄養指導、振り付け指導、曲作り等を行ったりしています。
私が高校生の時に、食事のバランスを考えずにサラダばかりを食べ、体重を落としたことがありました。 その際に、女性ホルモンのバランスが崩れ、身体に様々な影響が出ました。 大学では体重や体脂肪のコントロールには食事がとても大切だということが専門的にわかりました。 体操競技の技術指導はもちろんですが、体験談も交えながら管理栄養士としても様々な選手たちとコミュニケーションを図っています。
特に私は体操を通して
 ①体操を楽しんでもらうこと
 ②オンオフの切り替えをうまく行い、集中力を養うこと
 ③自分自身と向き合い、考える力を育てることを柱に指導しています。
 将来は、全国を飛び回る栄養セミナーのできる振付師になること、技術指導だけでなく、栄養面や精神面でサポートをしながら体操選手を育てることを目標に日々精進しております。
夢や自分のやりたいことを明確にしていれば、充実した大学生活になります。 今は何もなくても、興味のある色々なことに挑戦していく中で何かが見えてくると思います。 大学では親身になって相談にのっていただいた先生方がたくさんいました。 そんな先生方に背中を押してもらえたからこそ今の自分がいると思います。 勇気を持って一歩踏み出し、大学生活を楽しんでください。