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先人の知恵

 明治時代、日本が国を挙げて近代化を進める中で、先人達は欧米文化の受入れに際し、外国語を翻訳し、新しい日本語を作っていきました。コンセプトを概念、ソサエティを社会などとしました。今ならあっさりと外来語の発音のままカタカナで書き表すところでしょうが、昔の人は律儀でした。漢字を組合せ、何とか意味を伝えようとしたところに知恵を感じます。ロマンチシズムを浪漫主義と訳し、五大陸を表現する五つの輪から、オリンピックを五輪としたのは意味だけではなく発音も考慮している点で優れていると思います。
 ベースボールは野球と訳し、あわせて関連する言葉も事細かく作りました。そのお陰か、ビジネスとして日本で最も成功したスポーツの一つになっています。当時作られた言葉が、現在でもスポーツ新聞などで活躍しているのはご承知の通りです。投手、捕手、野手、打者、走者、安打、本塁打、犠打、邪飛球、野手選択、死球、四球、主審、塁審・・・。西洋由来のスポーツで、これほど多く漢字で表せるものも珍しいのではないでしょうか。面白いのは、これら国産の野球用語の多くが、漢字の本家中国でもそのまま使われていることです。
 比較的最近では、コンピュータが電子計算機と訳されましたが、中国では電脳とされました。こちらの方がより雰囲気を伝えているように思いませんか。ところで、パソコンやその周辺機器の取扱説明書を見たことはありますか。アルファベットとカタカナ語の羅列で素人はとても悩みます。どこまでが一般名詞なのか、固有名詞(製品名)なのかすら分かりません。プロトコル?イーサネット?「いいんだ、所詮・・・」と開き直って「強制終了」です。先人の知恵保健体育科教育法
健康科学部 健康スポーツ科学科
教授 新井 忠

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