
「ド」の次の音は「レ」、「レ」の次の音は「ミ」、そのあとは…「ファ、ソ、ラ、シ、ド」と続いていきますね。 音にはドからシまでの名前がついていて、多くの人が「ドレミファソラシド」と音の名前をすらすら言うことができます。 有名な「ドレミの歌」の歌詞「ドはドーナツのド、レはレモンのレ…」で覚えた人もたくさんいるのではないでしょうか。
でも、ちょっと考えてみてください。「ド」とか「レ」とか「ミ」とか、なぜその音はその名前になったのかご存知ですか? 誰がその名前をつけたのでしょう? 適当に名付けたのでしょうか?
実はこの「ドレミ」の起源、中世イタリアのカトリック教会までさかのぼります。 今から1000年も前、11世紀のイタリアに、グイード・ダレッツォ(Guido d’Arezzo;995?~1033?)という修道士がいました。 グイードは優れた音楽理論家で、音楽を教えるときに音に名前がないのを不便に思っていました。 そこで彼が目をつけたのが、聖歌集の中の『ヨハネ賛歌』という曲。 これは各フレーズの始まりの音がひとつずつ上がっていく曲なのです。
これはちょうどいい!と思ったグイードは、その歌詞をそのまま音の名前にすることにしました。 ウト(Ut)、レ(Re)、ミ(Mi)、ファ(Fa)、ソル(Sol)、ラ(La)です。
こうして「ドレミ」が始まりました。 16~17世紀頃には、言いにくい「ウト」が「ド」に変わり、「シ」が加わって現在の形になりました。
今では世界的に使われている「ドレミ」という音の名前、ひとつの曲から、ひとりの音楽家が考え出したものだったのです。 これからも、舞台で、練習室で、学校や幼稚園、保育所で、世界中の様々な場所で受け継がれていくでしょう。
芸術・文化論
健康科学部 こども健康・教育学科
