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スポーツの技とその特徴について-バレーボールの技を例にして-

スポーツの技とその特徴について-バレーボールの技を例にして-

 東京オリンピック2020は新型コロナウイルスの影響によって、1年延期となりましたが、56年前に開催された東京オリンピック1964年(昭和39年)では、日本の女子バレーボール代表チームが優勝を成し遂げています。また、1972年(昭和47年)のミュンヘンオリンピックでも、男子チームが見事に優勝をはたしています。男女ともに、なぜ長身の外国チームに勝つことができたのでしょうか。さらに、現在では、なぜ外国チームに対して苦戦を強いられているのでしょうか。この問いに対する答えは、技の開発と技の特徴にありそうです。
 皆さんが取り組んでいるスポーツには、独自の運動フォームが存在しています。これは別名、技と言われています。例えば、バレーボールには「回転レシーブ」や「一人時間差」などの技があり、これらがバレーボールをまさに特徴づけています。この回転レシーブは東京オリンピックに向け、日本の女子バレーボール代表チームが開発した技です。この技を駆使し、日本は強敵ロシアを決勝戦で破り、優勝することができました。さらに、一人時間差の方は、ミュンヘンオリンピックに向け、男子バレーボールチームの森田淳悟選手が開発した技です。このように、これらの技は日本人によって生み出された技であり、この必殺技の開発よってオリンピックで優勝することができたことがわかります。
 しかし、現在、日本チームは外国チームに対して苦戦を強いられています。その原因には技の特徴が関係していると思います。その一つは技の自立性です。技を生み出した瞬間、その技はまさに生み出した人のものです。しかし、その技を試合で出した瞬間、その技は別の人に研究され、練習後に修得されてしまうと、技を生み出した人がいなくても、その技は別の人にプレーされるようになります。二つ目は、技の共有財産化です。修得した技には著作権がありません。したがって、だれであっても修得した技を試合で使用することができます。その結果、いまでは日本チームも外国チームも同じ技を使用しています。共有財産化された同じ技を使用しているのであれば、長身で身体能力の高い外国チームが有利になってきます。
 以上のように、過去に日本のバレーボールチームが優勝することができた要因には、新たな技の開発がありました。しかし、技の「自立性」および「共有財産化」により、現在の日本チームは苦戦を強いられています。逆説的ですが、今の日本チームは外国チームに勝つために開発した自分達の技によって、逆に苦しめられているのです。今後、優勝するためには、新たな技やフォーメーションの開発が必要になると思います。スポーツの技とその特徴について-バレーボールの技を例にして-体育哲学
短期大学部 体育学科

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