
さきごろ高校生のレポートを読む機会がありました。話題は小学校の防災マップづくりを取材した新聞の地方欄記事で、切り抜きも丁寧に添えられています。自分の身を守るために、子どもも大人も生活空間に潜む危険性について知識を蓄えておくことが大切だと、丁寧に綴られたレポートでした。
切り抜き記事は活字と写真から構成されており、写真のキャプションには「話し合う児童たち」という説明の言葉があります。写真の「児童たち」は皆一様にマスクを着用しており、表情をよみとることはできませんが、身を乗り出して資料に向き合う姿勢から熱心に「話し合う」最中であることが分かります。注意深く耳を傾ければ、写真から「話し合う」声も聞こえてきます。レポートには、マスク着用で短距離走に臨む児童の姿をとらえた写真入り記事への見解もあり、被写体に対するカメラマンの眼差しへの共感が伝わってきました。
高校生の取り上げた記事には、時代を記録する説明的要素とこどもの「今」を語る物語的要素があり、魅力的な素材に思えました。写真や映像を素材にした言語活動は既に小・中学校の国語教室で取り組まれています。今を生きるこどもたちのコミュニケーション状況を踏まえると、国語教育における画像・映像の教材性はもっと検討されても良いのではないでしょうか。
国語科教育学
健康科学部 こども健康・教育学科
