
『握力』は手で握力計を握る力の大きさを測る体力測定項目の1種です。
では、手を握る時に働く筋肉はどこにあるかと言うと、主に手首から肘にかけての前腕(ぜんわん)と呼ばれている部分にあります。
この前腕についている筋肉から腱(けん)と呼ばれる紐状の組織が伸びて指まで届いています。
指を曲げるという動きは、その働きをするための筋肉が収縮(収縮すると固くなる)して腱を引っ張り、その先にある指を曲げるという仕組みで成り立っているのです。
握力計に表示された力は筋肉が腱を引っ張る力がからだの中の力学的構造を介して伝わったもので、筋肉そのものの力ではないのです。
人のからだはおおよそ同じような構造になっていますが、指や腕を比べてみるとその長さや太さが違っています。 長さや太さの違う部品で同じ構造の機械を作っても、同じ性能にはなりません。
したがって、指を曲げる筋肉の力が同じでも長さや太さが違うものを動かして伝わる力は違ってくるのです。
スポーツバイオメカニクス
健康科学部 健康スポーツ科学科
教授 飯本 雄二
