
現在、エジプトの小学校では、児童の道徳心・規律・協調性を育むことをねらい、日本の学校教育の「特別活動」(とくにその内容の1つである「学級活動」)が採り入れられ、現地化しながら広がりを見せています。2018年から「TOKKATSU」という科目が設置され、国内にある約18000校全てでの実施に向け、教師向けの指導書も作られています。
なお、エジプトのTOKKATSUには学級会、学級指導、日直、掃除などが含まれ、「ミニTOKKATSU」という愛称が付けられています。さらに、エジプトでは日本式教育の普及のため、現地の児童が通うエジプト日本式学校(Egypt Japanese School、通称EJS)も政府主導で設立されており、2022年には48校に増えています。
エジプトの子どもたちから好評なのは「日直」だそうです。一部の優秀な子どもだけがリーダーとして活躍するのではなく、誰もが輪番制でリーダー体験をすることができる日直により、学校生活への意欲が増し遅刻や欠席が著しく減少し、人前に立つことが苦手な児童も徐々に慣れたとのこと。男女平等が促進されるという期待の声もあります。また、話し合い活動や掃除なども効果を生んでいます。
こうして海を渡ったことが、改めて日本の学校教育を見直し、よりよいものに変革する機会にもなると考えます。
学校教育学
健康科学部 こども健康・教育学科
准教授 平田 幸男
