
みなさんは泳ぐことは好きですか?実は水には健康増進に繋がる4つの力があるのです。今回は、この4つの力について紹介したいと思います。
1つ目は「浮力」、水に入ることで体にかかる荷重は軽くなると言われています。 肩まで水に浸かるとなんと荷重は陸上の10%になるのです。 つまり、足腰に不安を抱えていたり、陸上で怪我をしてしまった場合などでも安心してリハビリテーションが可能になります。
2つ目は「抵抗」、水中は空中と比べると800倍以上の密度があるため、水中を移動するとまとわりつく水を押しのけて進むのがとても大変です。 この抵抗は表面積に比例し、速度の3条に比例すると言われています。 したがって、水中を動かす物体の形や速度を変えることで、様々な筋力トレーニングが可能になります。
3つ目は「水圧」、水は量が増えるとその重みによって圧力が変化して行きます。 つまり、水の深いところに行くほど水圧は高く、水面ほど低くなります。 この力を利用すると、人がプールに肩まで使った場合、水圧の高い足先から低い心臓部分に向かって血液を絞り上げるマッサージ効果を引き起こすことができるのです。 この力によって水中で人の心拍数は、陸上よりも10%程度低くなることが知られています。 したがって、水中では陸上よりも楽に運動ができるのです。
最後の4つ目は「水温」です。基本的にプールの水温は体温より5度以上低く設定してあります。 先ほど述べたように水の密度は極めて高いので、水中では陸上と比べてはるかに速い速度で体の表面から熱が奪われて行きます。 水に浸かっているとブルっと体に震えが来るのはこのためです。このように体温が奪われやすい環境では、筋肉は余計に熱を出そうとします。 熱量はカロリーで表されるように、水中では陸上よりもたくさんのカロリー消費が可能となるのです。 水中で運動すればするほど陸上よりも遥かに高いエネルギーが利用されることから、体を引き締めたい人などに極めて有効だと思います。
以上のように水には体に良い影響を及ぼす4つの力があります。これを読んだ皆さん、ぜひプールに足を運んで下さい。
運動生理学
健康科学部 体育科学科
教授 髙橋 淳一郎
