
私たち人間は心臓、筋肉、骨、脳などをかたち造る60兆個の細胞からできています。私たちは、この60兆個の細胞が生きるために必要なエネルギーを食事から取っています。食事から必要なエネルギーを吸収するのは腸という場所で、この腸には1000兆個近い腸内細菌がいます。私たちの便をみると80%は水分ですが、残り20%の3分の1は、腸内細菌とその死骸が占めています。私たちは、この腸内細菌と上手に共生することで、からだの調子を整えています。最近の研究では、腸内細菌の種類と数がヒトの寿命を決めているとも言われています。脂の多い食事を取ると、有害な細菌の数が増えて、細菌が出す毒素が脳の働きを悪くし、満腹と感じることができなくなることがわかってきました。その一方で、運動習慣のある人は、良い細菌の数が多いことが知られています。運動は健康に良いと言われますが、実は腸も門番として、運動によってもたらされる健康に貢献しているのです。
運動生理学
健康科学部 健康スポーツ科学科
