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食事を抜くと、なぜ熱中症になりやすい?

食事を抜くと、なぜ熱中症になりやすい?
食事を抜くと熱中症になりやすくなる理由は、ナトリウム不足だけではありません。

私たちは、飲み物だけでなく、食事からも多くの水分を摂っています。一般に、1日に必要な水分のかなりの部分は食事から摂取しているため、食事を抜くと、それだけ体に入る水分も少なくなります。さらに、体内に蓄えられているグリコーゲンも水分の保持に関係しています。グリコーゲンは糖質を体内に蓄えておく形で、主に筋肉と肝臓に貯蔵されています。グリコーゲンが蓄えられると、それに伴って水も体内に保持されます。

一般に、グリコーゲン1 gにつき約3〜4 gの水が一緒に蓄えられるとされています。たとえば体重50 kgの人では、筋肉に約200 g、肝臓に約150 gのグリコーゲンを蓄えることができます。グリコーゲン1 gにつき3 gの水が保持されるとすると、筋肉では約600 g、肝臓では約450 g、合わせて1 kg程度の水がグリコーゲンとともに体内に保持される計算になります。激しい運動をした後に体重が大きく減ることがありますが、その一部には、グリコーゲンが使われ、それに伴って保持されていた水が失われることも関係しています。運動後は、使ったグリコーゲンを補充することが大切です。特に夕方にトレーニングをした後にきちんと食事を摂ることは、翌日の運動に備えてグリコーゲンを補充するだけでなく、体内に水分を保持するうえでも役立ちます。反対に、食事を抜くと、食事そのものから摂る水分が減るうえ、グリコーゲンの補充も不十分になります。その結果、体内に十分な水分を蓄えておくことが難しくなり、暑い環境で運動したときに脱水や熱中症を起こしやすくなると考えられます。健康科学部 栄養科学科
教授 村上 太郎
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