至学館の豆知識

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2021年10月

忍者ごっこはお勉強?

 みなさんは、幼稚園や保育園の時に忍者ごっこをして遊んだことはありますか?遊んだことはなくても、どのような遊びかはイメージできるのではないかと思います。いまでも、幼稚園や保育園の子どもたちに、人気がある遊びの一つといえるでしょう。
 子どもたちに人気の忍者ごっこですが、幼稚園や保育園の先生たちは、忍者ごっこを通して様々なことが学べるように工夫しています。たとえば、折り紙で手裏剣を折ることにより、手指の動きの発達を促したり、忍者をイメージして自分なりに表現することで、自分の考えていることを表現し伝える力を養ったり、また遊びのルールを自分たちで決めることによって人間関係を深めたり、巻物を使いお手紙を書くことで文字への興味関心を引き出したりしています。ほかにも、跳び箱や鉄棒、マット運動などの器械体操すべてを忍者ごっこの中に取り入れて、遊びながら挑戦することもあります。このように、幼稚園や保育園では、小学校以降の学びの基礎を、遊びを通して学んでいます。
 「では、今日はひらがなを勉強します。先生が黒板に書いた文字を、一緒に書いて覚えましょう。」というより、先生が「皆の者!!だれかから巻物が届いたでござる!なんて書いてあるか一緒に読むでござる?」といって巻物を広げる方が、幼稚園や保育園の子どもたちは、文字への興味関心がわくと思いませんか?

幼児教育・保育学
健康科学部 こども健康・教育学科
准教授 金森 由華


2021年9月

学校給食の思い出は?

 皆さんには学校給食というと、どんな思い出がありますか?カレーが好きだった、ランチルームで食べていた、バイキング給食が楽しかった等々、それぞれに思い出があることでしょう。今、活躍しているスポーツ選手も、子どもの頃に学校給食を食べていたことでしょう。
 成長期にある子どもの体づくりには、運動と休養そして栄養が欠かせません。その栄養を考えて提供されているのが学校給食です。給食の栄養量は学校給食実施基準として示されていて、基本的に1日の3分の1が摂取できるようになっています。ところが、不足しがちなカルシウムは1日推奨量の50%、マグネシウムや鉄、ビタミンA、B1、B2、食物繊維は40%が基準値となっており、どの子も適切な栄養量が摂れるように考えられています。
 また、学校給食には目標があり、学校給食法に示されています。健康の保持増進、望ましい食習慣や社交性を養う、自然や環境等への理解、食文化や生産流通への理解に導くことを目標としています。栄養を摂取するだけでなく、食育を含めた学校給食が実施されているのです。
 そして、給食を形にするための給食管理は栄養教諭が行っています。衛生的で安全でおいしい給食を子どもたちに食べてもらえるように、さらには食について学んでもらえるように、調理員や教職員の皆さんと協力して給食を運営しています。
 学校給食の背景を知ると、皆さんの学校給食の思い出も一味違ったものに感じるかもしれませんね。

栄養教育論
健康科学部 栄養科学科
助教 木村 具子


2021年8月

近代オリンピックに至学館の選手は何回出場しているか?

 いまから120年ほど前、ピエール・ド・クーベルタンは、「身体と心を鍛える」ことと「平和な世界」を築きたいと近代オリンピックを開催しました。4年毎のこの大きなスポーツ祭典は、前回のリオデジャネイロ大会で31回でした。しかし、そのうち、3回は戦争によって大会そのものが中止、更に日本は「敗戦国」という理由から出場できなかったり、東西冷戦の最中にあって政治的な理由から不出馬であったりということがありました。つまり、近代オリンピックが開催されたのは28回、そのうち日本が出場したのは22回(日本は第5回ストックホルム大会から参加)ということになります。
 そして、この22回のうち、至学館大学の在学生や卒業生が選手として出場している大会は、計8回です。いちばん最初に関わった大会は、在校生の児島文(円盤投)と卒業生の山本定子(槍投)が出場した1936年のベルリンオリンピックでした。この大会は、「ヒトラーのオリンピック」といわれるようなものであったり、芸術的に高評価を得ながらもナチ賛美のプロパガンダ映画とも捉えられた『オリンピア』(レニ・リーフェンシュタール監督)も残されていたり注目されるものです。『オリンピア』は『民族の祭典』と『美の祭典』の二部作ですが、『民族の祭典』では児島文が円盤を投げる映像が記録されています。

スポーツ史
健康科学部 健康スポーツ科学科
准教授 越智 久美子


2021年7月

スポーツ運動を「見る」ことはできますか?

 スポーツ運動を見ることができるかという問いがあったときに、多くの方は「はい」と答えると思います。運動中の動きを見るという営みは、一般に「運動観察(Obsavation of human movement)」と呼ばれます。スポーツ運動学において「運動観察」は、単に「見る」ということの範囲を超えて「見抜く」というレベルまで含むことになります。つまり、何をやったのかを把握するだけでなく、どのようにやったのかを把握するということです。
 例えば、バレーボールのスパイクの動きを行った選手がいるとします。その時のコーチはスパイクの動作のどの部分を見ているのでしょうか。仮に、ボールが相手コートに落ちて得点が決まったという結果のみを見ていたとしたら、そのコーチは失格かもしれません。選手がどの位置から助走をしてどの脚で踏み込み、跳び上がる方向や空中姿勢、肘の使い方、目線の位置まで<見抜けて>いるでしょうか。この選手が、例えば“肘の使い方を修正しよう”と意識してスパイクして、改善が見られた場合、コーチはその肘の使い方を厳密に観察して「今のは良かった!」というフィードバックをしなくてはいけないのです。
 U.NEISER(1976)は、視覚にとって最も重要な認知構造は〈予期図式〉(anticipatory schema)と呼ばれるものであると述べています。それは、他の情報と比べて、ある特定の情報を選択的に受入れ、それによって見る活動をコントロールということです。つまり、今からスパイクをする選手がいたら、コーチは動作が開始する前に“肘の動かし方に注目して見ておこう”と予め見方を規定しておくのです。もちろん肘だけを見ているわけではありませんね。その他の関係する身体部位も見ているわけです。逆にこのような予期図式の形成が未熟で観察の内容をコントロールできない人は、運動を見ることができないのです。
 スポーツの指導現場では、運動を詳細に見抜いて細かい部分まで指導されている指導者を目にすることがあります。このような運動観察の能力は、実技経験を含めた運動指導経験が大きなカギを握ることになります。皆さんも一緒に指導者の運動観察能力について考えてみましょう。

スポーツコーチング・スポーツ運動学
短期大学部 体育学科
准教授 村山 大輔


2021年6月

親バカのススメ!? ~赤ちゃんの言葉を育てるために~

 赤ちゃんは、生後2~3ヶ月頃から「アーアー」「ウークン」などと声を発するようになります。この「アーアー」や「ウークン」は、「喃語(なんご)」と呼ばれ、言葉としての意味を持ちません。赤ちゃんは、意味のないおしゃべりを楽しみながら、舌や唇などの調音器官を発達させ、いろいろな声を出せるようになります。赤ちゃんが1歳前後で意味のある言葉を発するようになるのは、喃語によって調音器官が鍛えられたおかげでもあります。
 さて、赤ちゃんが意味のない喃語から意味のある言葉を話し出す過程で、親バカが役に立っているのをご存知でしょうか?
 例えば、赤ちゃんが「ウークンンマンマンバババー」と喃語を発したとします。すると、その時、近くにいたお母さんには、「ウークン『ンマンマ』ンバババー」と聞こえます。そして、お母さんは、「『ンマンマ』って言った? きっと『ママ』って呼んだのね!」と大喜びして、「は~い。ママですよ~」と答えるわけです。
 赤ちゃんが「ママ」に近い声を出すたびに、親バカ全開のお母さんは、嬉しそうに反応するということを繰り返します。「ンマンマ」「は~い」「ンマンマ」「は~い」という具合に。やがて、赤ちゃんのほうも、「ンマンマ」と言えば反応してくれる人がいることを理解するようになります。お母さんの返事は、赤ちゃんの意味のない音声(喃語)の連続に語としてのまとまりを作り、そのまとまりに「ママ」という意味を持たせてしまったのです。
 周りの大人は、かわいい赤ちゃんが何か話していると思い、勝手に意味ある言葉を聞き出そうとします。そのような極めて主観的で願望的な思考と態度が、赤ちゃんの言葉を育てるうえで、とても重要な役割を担っているというわけです。赤ちゃんの周りの大人たちには、ぜひ、親バカぶりを競い合ってほしいと思います。

国語科教育・国語学
健康科学部 こども健康・教育学科
准教授 加古 有子


2021年5月

うどん作りにチャレンジしてみよう!

 コロナ禍において、自宅で食事を摂る機会も多いと思います。手軽なラーメン、パンなどを食べる機会もあると思いますが、これらは、小麦粉を調理加工したものになります。ここにあげたもの以外にも、小麦を使ったものはたくさんあり、日常的に食べられています。
 小麦粉は、でんぷんが多く含まれており、主食の食材としても用いられています。小麦は、外皮がたいため、粉にして主に用います。小麦粉に含まれるタンパク質の量により、強力粉、中力粉、薄力粉に分類することができます。
 そこで、少しいつもより家に居る時間も多い今日この頃、乾麺を茹でて麺を食べるのではなく、粉から麺作りにチャレンジし、生活を楽しんでみませんか?
 うどんは、中力粉を用いて作りますが、比較的簡単に作ることができます。作り方は簡単です。ボールに中力粉400gを入れ、食塩水(食塩20g、水300mL~)を入れ よくこねます。生地が耳たぶぐらいの柔らかさになるように水を加減します。30分程寝かしたのち、生地を四角形に伸ばし、折り曲げ、うち粉をして端から包丁で切ってうどんを作ります。
 うどんを茹でたら、好みのつゆや具材で楽しんでみてはいかがでしょうか。

 ※打ち粉:生地どうしが付着するのを防ぐために用いる粉
 ※中力粉:強力粉と薄力粉1:1でも可能

調理学
健康科学部 栄養科学科
准教授 伊藤 正江


2021年4月

トレーニングと勉強の共通点

 スポーツ選手の中には、「トレーニングをコツコツ積み重ねるのは好きだけど、勉強はちょっと…」という人が少なくないのではないでしょうか?実は、トレーニングも勉強も成功する秘訣は同じだという事が理解できれば、効果的な勉強法が身につくかもしれません。
 すべてのトレーニングが、最初は「出来ない」から始まっているはずです。そこで、フィジカルトレーニングであれば「短時間なら同じ強度が出来る」とか、スキルトレーニングだったら「腕の動作だけなら出来る」というように部分的に習得していくことから始め、それを繰り返しているうちに持続できる時間や強度、技術の難易度を上げることが出来るようになるのです。
 勉強も同様で、覚えやすいこと、興味を持てることから少しずつ初めて、その量や難易度を上げて行くと楽しく学習することが出来るでしょう。
 このコツコツやることで楽しく上達できる秘訣は「脳」の働きが大きく関係してきます。脳は少し難しいハードルを越えた時に、「もっと高いハードルを越えたい」と思う習性があります。この修正を生かして、勉強とスポーツの両方で沢山のハードルを越え続けて下さい。

運動生理学
健康科学部 健康スポーツ科学科
教授 髙橋 淳一郎