至学館の豆知識

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2020年11月

勉強する気にならないよ…

 部活は楽しいのに、勉強は楽しくない。勉強しなきゃいけないのは分かっているけど、なかなか机に向かう気になれない・・・誰もが経験したことのある、「やる気にならない」現象。さて、なぜ勉強はやる気にならないのでしょうか。
 心理学の理論に「動機づけ(モチベーション)」という考え方があります。これは行動を起こす原動力やプロセスのことで、その一つに内発的動機づけと外発的動機づけという考え方があります。内発的動機づけは自分の中から湧き起こる興味や関心から、外発的動機づけは自分以外がもたらす報酬や罰などから行動することです。
 部活は自分の興味のあることを選んで、それができるようになっていく過程ですので、自分の中から湧き起こった興味や関心によって行動を起こします。まさに内発的動機づけに基づいて行動していますので、多少の困難にもめげずに頑張れます。でも、勉強はどうでしょうか。残念ながら、多くの人にとってそのスタートは学校に入ること(大人から言われること)によって「やらされる」もの。つまり外発的動機づけによるスタートですので、外から刺激がもたらされないと維持できません。
 さて、ではどうしたらよいのでしょうか?そう、「内発的動機づけ」にすればよいのです!
 テストや試験のためではなく、先生や親に怒られるからではなく、お小遣いが増えるからではなく、新しいことを知ることに興味をもち、わかった!出来た!という感覚を楽しんでみてください。

こどものこころの発達(発達・教育心理学)
健康科学部 こども健康・教育学科
助教 池田 琴恵


2020年10月

至学館大学とバイオリン工場

 至学館大学正門の南に、ひっそり小さな看板が立っていますが、目を留める人は少ないようです。
 そこには「大府市歴史案内 鈴木バイオリン製造株式会社 大府分工場跡地」とあります。
 鈴木バイオリン製造は、日本のバイオリン王と呼ばれる鈴木政吉が創業した日本を代表する弦楽器メーカーです。
 政吉はもともと家業であった三味線づくりに従事していましたが、初めて見たバイオリンに魅了され、1888(明治21)年には家業を三味線づくりからバイオリン製造へと変更しました。
 政吉らの作るバイオリンは国内外の博覧会で数々の賞を受賞し、皇室がお買い上げになったり物理学者のアインシュタインに贈呈されたりするなど高い評価を得ました。
 その後、家業を受け継いだ長男の梅雄は、ドイツの楽器生産の村「マルクノイキルヘン」を再現しようと、ここ名高山に大府分工場を新設したのです。
 しかし、戦争による経済統制、資材不足から1944(昭和19)年に大府分工場の歴史は幕を閉じ、戦後には宅地や大学用地へとその姿を大きく変えました。
 今、大学が建っている場所に昔はバイオリン工場があったという事実を地元の大府市民でも知る人は多くないようです。
 皆さんも、自分の周りの身近な場所に眠るこぼれ話を見つけてみてはいかがでしょう?

道徳教育・学校教育
短期大学部 体育学科
教授 細谷 正明


2020年9月

筋トレ後に必要なたんぱく質量は?

 筋トレ、すなわち、ウエイトトレーニングのようなレジスタンス運動は、筋肉たんぱく質の合成を増大させますが、同時に分解も増大させることが知られています。筋トレ後に筋肉たんぱく質の合成が分解を上まわるようにするためには、たんぱく質を摂取することが必要です。それではいったい、どの程度のたんぱく質を摂取したら良いのでしょうか?
 Mooreらの実験によると、筋トレ後の筋肉たんぱく質の合成量は、摂取するたんぱく質に依存して増大するけれども、20gで頭打ちになることが明らかにされています。また、たんぱく質を摂取した後の筋肉たんぱく質合成の増大は、3時間ほどしか続かないことも知られています。Aretaらの実験によると、筋トレ後に20gのたんぱく質を3時間おきに4回摂取した場合、40gのたんぱく質を6時間おきに2回摂取した場合や10gのたんぱく質を1.5時間おきに8回摂取した場合に比べて、筋肉たんぱくの合成が大きく誘導されることが示されています。筋トレによって筋量を増大させたいときには、トレーニング後に20gのたんぱく質を頻回に摂取するのが良さそうです。ちなみに、私たちの食事には、毎食あたり20g以上のたんぱく質が含まれています。筋トレ後に3時間おきに普通の食事を摂ることができれば、特別にプロテインパウダーなどをとる必要はないことを示しています。

運動栄養学
健康科学部 栄養科学科
教授 村上 太郎


2020年8月

入浴がもたらす回復効果

 皆さんお風呂は好きですか?ここでは、1日1回お風呂に入ることの効果をお話ししたいと思います。
 人は、心臓を動かすことによって生きることができます。人が運動するということは、呼吸や血液循環などによって筋活動(筋肉が動く)が起こることを言います。人は寝ている間にも筋活動が起こっていますので、運動をすることは生きることと言い換えても良いかもしれません。人が起きている(目を覚ましている)状態で1日筋活動をした場合、心臓のポンプ活動によりたくさんの血液が体中を循環します。もしもその間に激しい運動を伴うような場面があれば、心臓のポンプ活動も活発になり、安静時の何倍もの血液循環が起こることになります。
 血液は液体なので、地球上のように重力のある環境では地面方向に溜まりやすくなります。さらに心臓のポンプ作用の特徴として、心臓が収縮する(萎む)際、収縮の力で心臓にたまっている血液が動脈に押し出されます。しかし、心臓には血液を吸い込む働きがありません。人の血管には、気体が入る隙間がなく血液で満たされていますので、心臓から押し出した血液の勢いによって心臓近くの血管(静脈)にある血液がところてん式に戻ってくるわけです。このメカニズムに先程の重力の影響を加えると、人が立位で活動する時間が長ければ長いほど血液は下肢に溜まりやすくなります。夕方になると足がむくむという声を聴きますが、下肢に血液がたまることはむくみの大きな要因となります。
 以上の状態を速く脱するためには、下肢から心臓へ戻る血液の量(静脈還流量という)を増加させ、血液循環をスムーズにする必要がありますが、実は、この静脈還流量を最も効率よくさせる日常での活動が入浴なのです
 お風呂に入る(シャワーではなく湯船に浸かる)と、脚の高さは心臓に近づきます。また、水圧の影響で脚はギュッと引き締められるので、静脈還流量はさらに増すといわれています。さらに、お風呂の水温は体温より高いので、心拍数が上がり血液の循環がスピードアップされます。これらの力を総合すると、下肢に溜まった血液を戻せるだけでなく、酸素を吸って二酸化炭素を吐き出す量も増加させることができ、体内にはフレッシュな酸素をたくさん取り入れ、体に蓄積した二酸化炭素を体外に排出することができるのです。
 少し難しかったかもしれませんが、これを読んだ皆さんは入浴がもたらす力を理解し、暑い夏の夜でも是非積極的にお風呂をためて入浴する習慣をつけてはどうでしょうか?

運動生理学
健康科学部 健康スポーツ科学科
教授 髙橋 淳一郎


2020年7月

至学館で学んで、ネッシーと遭遇そうぐう

 「ネッシー」といえば、スコットランドのネス湖にすんでいると言われている怪物を思い浮かべますよね。その名前は、ネス湖の怪獣 (the Loch Ness Monster、ロッホ・ネス・モンスター)の通称であることが知られています。
 ここでのネッシーは、そのネッシー(Nessie)ではもちろんありません。発音は同じく「ネッシー」ですが、NSSEとつづられます。実は、こちらも、National Survey of Student Engagement(米国学生関与調査)の通称なんです。
 NSSEネッシーとは、米国で2000年から実施されている学部1・4年生を対象とした年次調査です。2004年からはカナダの大学も参加しているので「北米学生関与調査」と呼んだ方がよいかも知れませんね。調査の目的は、学生が学修や授業、コミュニティにおいてどのように主体的に関わったのか、その度合いを測定することです。これまでの調査結果から、自分の学修に積極的に関わっている学生がより多くのことを学んでいることが明らかになっています。また、目標(就きたい仕事)に向かって自分を高め、最終的に学位取得へと学業を持続・完結させる可能性が高いことも示されています。日本でも、大学教育における「アクティブ・ラーニング(学生の主体的学修)」や、小・中・高などの「主体的・対話的で深い学び」の観点からNSSEは既に注目されているんですよ。
 調査の質問例を挙げると、『今年度、あなたは「次のこと」をどのくらいの頻度で行いましたか?』という質問があります。また、「次のこと」の具体例として、「質問等をして、授業での議論に貢献した」「授業でプレゼンをした」「授業でのプロジェクトや課題で他の学生と協力した」などがあります。面白い項目として、「美術品の展示、演劇、その他の芸術公演(ダンス、音楽など)に参加した」も見られます。それらの項目について、「非常に頻繁」「しばしば」「時々」「一度もない」の4つの選択肢の中から回答します。そのようにして、一人ひとりの学生の主体的学習度を調査していきます。  NSSEは、米国のインディアナ大学教育学部にある教育研究センターが中心となって実施・管理しています。実は、このインディアナ大学(IU)には8つのキャンパスがあるのですが、何と、その一つの「Kokomo校」は、至学館大学と交換留学を行っているんです!
 IU Kokomoは、大学のHP 上で、NSSEへの参加を明記しています。そして、学生が自分たちの学修に主体的に関わっている現況を評価することを表明しています。また、他大学の学生の結果からも学んで、より良いキャンパスづくりを献身的に行っていくことも宣言しています。
 高校生のみなさん、是非、至学館大学に入学し、学びませんか!そしてIU Kokomoに留学し、NSSE(ネッシー)と出会って自分を成長させてみませんか!

英語科教育
健康科学部 こども健康・教育学科
教授 松崎 邦守


2020年6月

スポーツの技とその特徴について-バレーボールの技を例にして-

 東京オリンピック2020は新型コロナウイルスの影響によって、1年延期となりましたが、56年前に開催された東京オリンピック1964年(昭和39年)では、日本の女子バレーボール代表チームが優勝を成し遂げています。また、1972年(昭和47年)のミュンヘンオリンピックでも、男子チームが見事に優勝をはたしています。男女ともに、なぜ長身の外国チームに勝つことができたのでしょうか。さらに、現在では、なぜ外国チームに対して苦戦を強いられているのでしょうか。この問いに対する答えは、技の開発と技の特徴にありそうです。
 皆さんが取り組んでいるスポーツには、独自の運動フォームが存在しています。これは別名、技と言われています。例えば、バレーボールには「回転レシーブ」や「一人時間差」などの技があり、これらがバレーボールをまさに特徴づけています。この回転レシーブは東京オリンピックに向け、日本の女子バレーボール代表チームが開発した技です。この技を駆使し、日本は強敵ロシアを決勝戦で破り、優勝することができました。さらに、一人時間差の方は、ミュンヘンオリンピックに向け、男子バレーボールチームの森田淳悟選手が開発した技です。このように、これらの技は日本人によって生み出された技であり、この必殺技の開発よってオリンピックで優勝することができたことがわかります。
 しかし、現在、日本チームは外国チームに対して苦戦を強いられています。その原因には技の特徴が関係していると思います。その一つは技の自立性です。技を生み出した瞬間、その技はまさに生み出した人のものです。しかし、その技を試合で出した瞬間、その技は別の人に研究され、練習後に修得されてしまうと、技を生み出した人がいなくても、その技は別の人にプレーされるようになります。二つ目は、技の共有財産化です。修得した技には著作権がありません。したがって、だれであっても修得した技を試合で使用することができます。その結果、いまでは日本チームも外国チームも同じ技を使用しています。共有財産化された同じ技を使用しているのであれば、長身で身体能力の高い外国チームが有利になってきます。
 以上のように、過去に日本のバレーボールチームが優勝することができた要因には、新たな技の開発がありました。しかし、技の「自立性」および「共有財産化」により、現在の日本チームは苦戦を強いられています。逆説的ですが、今の日本チームは外国チームに勝つために開発した自分達の技によって、逆に苦しめられているのです。今後、優勝するためには、新たな技やフォーメーションの開発が必要になると思います。

体育哲学
短期大学部 体育学科
准教授 河野 清司


2020年5月

バターをおうちで作ってみよう!

 皆さん、ステイホーム!していますか?
 気候の良い今日この頃、外で思いっきり体を動かしたいところですが、もうちょっとの間、我慢ですね。そんな時には、おうちでおやつ作り!…といきたいところですが、トイレットペーパの次はバターが店頭から消えちゃいました。「な~んだ、作れないじゃん!」と嘆くあなた。そんな時は、おうちでバターを作ってみましょう!!
 材料は、生クリームとペットボトルのみ。生クリームは植物性のものではなくちょっとお高めの乳脂肪35%以上のものを買ってくださいね。ペットボトルは、炭酸水が入っていたものが、丈夫でおススメです。乾かしたペットボトルに生クリームを入れて、30分程度、激しくシェイクしてみましょう。すると生クリームの乳脂肪の粒同士がぶつかり合って次第に大きな粒に変化します。それをドンドン繰り返すと、水分と塊に分離し、塊=フレッシュバターの完成です。口から水分を捨てて、ペットボトルを切ってバターを取り出してください。パンに塗るときは、塩を入れて振ってもいいですね。激しく振りながらダンスをすれば、ほ~ら、ダイエットも出来ちゃいますよ。どうぞお試しあれ!!

給食経営管理
健康科学部 栄養科学科
准教授 藤田 静子


2020年4月

英語ペラペラになるための基礎とコツ

 英語が流暢になるために、まず基本的な発音ができるようにする必要があります。日本人英語学習者の多くは、カタカナ英語を英語だと思い込んでいます。この思い込みが本来の英語との差を生んでしまい、実際に会話する時に聞けない・話せない、(書いてもらって読めばわかるのですが・・・)となり、留学しても他国留学生の発言の多さにカルチャーショックを受けることになります。
 この差を少しずつ埋めていく作業が、発音練習です。たとえば ‘Cool’ という単語は、「いいね」という意味もあるので、実際の会話の場面でよく使いますが、「クール」というカタカナしか知らないと何を言っているかわかりません。Cool を無理やりカタカナで表すとすれば「コォ」という感じです。
 次に、リンキング(単語と単語のつながり)を理解する必要があります。「英語が苦手」という人はこの壁が越えられないので、「聞けない」「何言ってるかわからない」となります。例を挙げると、挨拶がてら相手の様子を聞くとき、 ‘How is your ~?’ (あなたの~の調子はどう?)というフレーズがよく使われます。これは実際「ハウ イズ ユア~」でなく ‘is’ と ‘your’ が繋がり、「ハゥジョ~」という感じになります。
 このような発音とリンキングの練習として英語の歌を使うと良いです。英語の歌をリズムに合わせて歌うのは簡単ではありません。しかし、日本語にはない発音や、リンキングした文章をリズムに合わせて歌い、数十曲歌えるようになれば、耳と口が本来の英語に慣れていく感覚が得られます。どのような曲が良いかわからない場合は、街で流れている流行の洋楽に耳を傾けてみる、オンラインで検索してみる、などしてみて下さい。たとえばkinds song (子供向けの歌)を検索してみると良いでしょう。おなじみのメロデイーが英語で聴けます。
 練習をする時は必ずスマートフォン等で自分の声を録音し、原曲の音声と聞き比べて下さい。その違いに改めて気づくことも重要です。どうしてもわからなければ至学館大学で長谷川が教えます。様々なジャンルの洋楽を使って英語ペラペラになるための基礎を特訓しましょう。

英語・イギリス文学・文化
健康科学部 健康スポーツ科学科
助教 長谷川 千春