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2022年5月
『うんち』で競技力向上??
アスリートが最高のパフォーマンスを発揮するためには、それぞれの競技特性に合わせた体格や身体組成(身体の成分組成)が求められます。そして、理想的な「体」を作るためには、トレーニングだけではなく適切な栄養摂取が不可欠となります。なぜなら、私たちの「体は食べた物でできている」からです。実は、この「体」と「食べ物」と「腸内細菌」には深い関係があるんです。
様々な研究により、腸内細菌が栄養素の消化吸収を助けたり、ビタミンの合成に関わることが明らかになっています。つまり「体は食べた物でできている」ではなく、正確には「体は、腸内細菌の助けによって食べた物から吸収されたものでできている」ということになるわけです。
さらに、最近の研究でトップアスリートと一般人とでは腸内細菌のバランスが大きく異なることも分かってきました。
アスリートがベストコンディションで長く競技を続けるために、腸内細菌の解析によるコンディショニングがこれからのスポーツ界のスタンダードになってくるかもしれませんね。
健康科学部 栄養科学科
准教授 杉島 有希
2022年4月
スポーツ組織にフォーカスしてみよう
「高校スポーツ」と聞けば、皆さんはどのような競技をイメージするでしょうか。野球や、サッカー、陸上、バレーボール、バスケットボール、ゴルフ、卓球など自身が携わっているものや、テレビやネット、現地で観戦したことがある競技を連想されると思います。
さて、例に挙げた競技の中で、インターハイなどを管轄している全国高等学校体育連盟(以下、全国高体連)に加盟していない競技があります。どの競技か分かりますか?
答えは、野球とゴルフです。
野球は日本高等学校野球連盟(以下、日本高野連)、ゴルフは日本高等学校・中学校ゴルフ連盟が高校カテゴリーの統括組織となります。その他にも、アメフトやチアリーディング、サッカーの「クラブユース」なども全国高体連には加盟していません。
このように高校スポーツといっても、競技によって統括する組織が異なります。そして統括組織によって方針や取り組みが違い、大会の出場権獲得方法や記念大会枠の考え方なども変わってきます。
例えば、全国高体連管轄の全国選抜大会では出場するための明確な選考基準があります。一方、日本高野連が主催する選抜高校野球大会では、大会約1ヶ月半前の選考委員会で出場校を確定するため、一定の基準は設けていますが、明確な選考基準を定めていません。
また、歴史的にも組織の立ち上げ時期は異なります。全国高体連よりも日本高野連の方が早く創設していることをご存知でしょうか。全国高体連は1948年6月、日本高野連の前身である全国中等学校野球連盟は1946年2月に設立されています。
皆さんがプレーまたは関わっている競技がどの組織に属しているか考えたことはありますか?高校スポーツ以外にも多くのスポーツ組織があります。少し目線を変えて、自身が関係する組織にフォーカスしてみましょう。新たな発見があるかもしれません。
健康科学部 健康スポーツ科学科
助教 久保 賢志